「セレブごようたつ、という病院ですね」
2019年5月8日放送の情報番組「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)が、英国時間5月6日にヘンリー王子とメーガン妃の第1子が誕生したとのニュースを報じた。冒頭のコメントは、英国王室を長年取材しているジャーナリスト・多賀幹子氏の番組内でのものだが、その際に「御用達」を「ごようたつ」と発音したのだ。ただこの語句、「ごようたし」と読む人もいる。一体どちらが正しいのか。
広辞苑で「御用達」を引いてみると
ツイッターでは、「御用達ってごようたし?ごようたつ? 私はごようたしって読んでたんだけど違うのかな?」、「御用達って『ごようたつ』で合ってんの?」と、読み方に不安げな人が複数見受けられた。また、
「女性タレントさんがごようたし(御用達)をごようたつと言ってるし もーテレビなんやけん間違っちゃいかんよ!」
「ごようたつ?ごようたし? 自分はやはりごようたつ」
といったツイートも。「ごようたつ」派と「ごようたし」派に分かれ、それぞれの読み方を「誤り」と指摘するユーザーもいる。
学生向けサイト「フレッシャーズ マイナビ 学生の窓口」が18年10月30日に配信した記事によると
「『御用達』の読みは『ごようたし』が一般的ですが『ごようたつ』『ごようだち』と読んでも誤りではないようです」
とある。確かにスマートフォンやパソコンのキーボードで入力すると「ごようたつ」と「ごようたし」、どちらでも「御用達」に変換可能だった。
念のため記者が広辞苑(第七版)を引いてみると、1107ページ「御用」の項に以下のような説明があった。
「ごよう-たし【御用達】(ゴヨウタツ・ゴヨウダチとも)」
やはり「ごようたつ」と「ごようたし」、どちらの読みも間違いではないようだ。
「施術」は「せじゅつ」でも「しじゅつ」でもよい
「御用達」以外にも、複数の読み方ができ、広辞苑でどの読み方も認められているという漢字は多くある。一例ではあるが、「早急(さっきゅう・そうきゅう)」、「施術(せじゅつ・しじゅつ)」、「貼付(ちょうふ・てんぷ)」といったものがそうだ。
J-CASTトレンドでは、20~50代の男女20人に「御用達」、「施術」、「早急」、「貼付」の読み方を聞いた。すると「御用達」は「ごようたし(19人)」、「ごようたつ(1人)」、「早急」は「そうきゅう(15人)」、「さっきゅう(5人)」、「施術」は「せじゅつ(17人)」、「しじゅつ(3人)」となった。なお「貼付」については「ちょうふ」と読んだ人がおらず、「はりつけ(11人)」、「てんぷ(9人)」という結果になった。