全国各地の万葉の地を訪ね歩く
万葉集の「梅花の宴」の舞台とされる福岡県太宰府市をはじめ、万葉集とゆかりのある地に大勢の人が訪れている。旅行会社もツアーを売り込んでおり、10連休となる今年(2019年)のゴールデンウイークではどこでも大賑わいになるだろう。
『万葉の旅 上 改訂新版』(著者:犬養孝 平凡社 1296円)は、全国各地の万葉の地を訪ね歩き、今も息づいている万葉の自然と万葉びとの歌心を説き起こしてくれる。著者は万葉集研究に生涯をささげた「万葉学者」で、各地に万葉歌碑の建立に尽力するなど長年の業績により文化功労者に選ばれた。
紹介されているのは「初瀬・桜井」「山の辺の道」「飛鳥・藤原京」「宇陀」「葛城・宇智」「吉野」「平野南部」「奈良」「生駒・龍田」。