秀歌から浮かび上がる隠された史実
万葉集は古今集のような後世の歌集とは性格が大きく異なっている。単に秀歌を集めただけではなく、古事記や日本書紀成立以降の政治の実態や隠された史実を歌に託した側面がある――。
『万葉集で解く古代史の真相』(著者:小林惠子 祥伝社 950円)は、「秀歌から歴史の闇が浮かび上がる!」と訴え、封印された史実を告発するという万葉集のもう一つの顔を明らかにする。
目次は「額田王と『天皇暗殺』」「消された天皇」「『万葉集』成立の謎を解く」の3部。他の著書に『聖徳太子の真相』『古代倭王の正体』などがあり、日本古代史をつねに国際的視野から見つめ、従来の定説に挑戦している。