祭りは、日本人が数百年ずっと守り続けてきた大切な文化だ。しかし今、その祭りが消えてしまいそうな現状がある。
祭りの再興を目指して、必死に情熱を向ける男たちをテーマにしたドキュメンタリー映画「MIKOSHI GUY 祭の男」が、2019年3月23日~29日、東京・渋谷「アップリンク渋谷」で公開される。
東日本大震災の被災地で神輿(みこし)再建、地元の人々は涙
主演を務めるのは、宮田宣也さん。2011年3月11日の東日本大震災当時、筑波大大学院生だった。震災で、東北各地の神社も甚大な被害を受け、地域の人たちを結ぶ祭りの開催も危ぶまれていた。そこで宮田さんは、自転車で単身、宮城県へと入る。ボランティア活動を続けながら、地元の「本当は祭りをやりたい」という声を受け、立ち上がる。
神輿職人を祖父に持つ宮田さんは、被災した宮城県石巻市の「新山神社」に残っていた木々を活用し、神輿を再建。震災以降、初めて神輿があがった時、地元の人々は手を合わせて涙した。以来、宮田さんは、日本各地の衰退しそうな祭を再興させようと奮闘。都市部の若者たちや海外の留学生を巻き込みつつ、「日本の文化」を盛り上げているというドキュメンタリーに仕上がっている。
同上映では、法被・半纏(はんてん)のスタイルで来場すると、通常1800円の一般鑑賞料金が1300円となる。
また公開期間中には、トークイベントも開催予定だ。
・3月23日=佐々木俊尚さん(作家・ジャーナリスト)×宮田宣也さん×イノマタトシ監督
・3月24日=CHAN-MIKAさん(歌手)×宮田宣也さん×イノマタトシ監督 ※ほか、ゲスト調整中
・3月25日=鳳蝶美成さん(日本民謡鳳蝶流家元)×宮田宣也さん×イノマタトシ監督
・3月28日=遠藤夕幻さん(書道家)×宮田宣也さん×イノマタトシ監督