スタッフ専用のバックヤード施設「ハート・オブ・オフィス」
スタッフについてメルコリゾーツは「将来の成功を決定する最重要な要素」と位置付けており、人材育成と働きやすい環境づくりに余念がない。
象徴的なのは専用のバックヤード施設「ハート・オブ・オフィス」の充実ぶりだ。スタッフなら24時間、無料で利用できる食堂「フード・スタジオ」は1000席ほどあるだろうか。その中で老若男女のスタッフが食事や会話をしており、楽しげに談笑する声も聞こえる。
食堂に「ステージ」があるのに気づく。ここで月に一度、スタッフ向けのイベントが開催され、メルコリゾーツ&エンターテインメントの会長兼最高経営責任者(CEO)のローレンス・ホー氏が自ら登場して労うこともあるそうだ。
大きなソファを並べたリラックススペースや、音楽を聞きながら眠れるスリーピングルームまで用意。記者が訪れた時も、体を癒しているスタッフが複数いた。
広大なロッカールームは春夏秋冬を表現した4種類の絵柄が施されており、見た目にも華々しい。廊下には「ウィー・アー・エンターテイニング」「イノベーション」などの言葉が書かれた垂れ幕が下がり、「裏方」というより「エンターテイナー」であるという意識づけをする仕掛けがさまざまなところで施されている。
スタッフが任意に参加できる「ボランティアプログラム」も用意。人材育成の一環で、「社会貢献に自発的に取り組んでもらいたい」という狙いがある。また、中卒者向けに高校入学を援助する「バック・トゥ・スクール」という制度も整えており、スタッフを公私ともに支える姿勢が表れている。