国際俳優「雪洲」を調べ尽くした
「スケールが大きく、一流を好み、豪華で、賭け事が好きで女好き。長命で、生涯現役だった国際スター雪洲は胸も肩も張って生きた。こんなに力強くて魅力的な人はいない。と思ったら、じつはとても無口で、電話口ではいつも、あー、うーとしか言わず、家族にくすくす笑われていた(本書より)」。
1957年に公開された英・米合作映画「戦場にかける橋」で、日本人男性初のアカデミー賞にノミネートされた元祖国際俳優であり、半世紀以上世界で活躍し続けた大スター。なぜ彼は故国・日本で"国賊"と呼ばれ続けたのか...。『セッシュウ! 世界を魅了した日本人スター・早川雪洲』(著者:中川織江 講談社 2700円)では、「チート」から「戦場にかける橋」までの全出演作品を網羅し、巨星のたどった軌跡を再現する。
「雪洲になるまで」「夢や夢・あこがれのアメリカ」「アメリカの舞台」「堂々帰国」「"ハヤカワ劇場"閉幕す」など全10章。