カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。ついに今年初めてのGIがやってきたじぇい。待ちに待ったきゃすう。だって、ぼくの大好きな藤田菜七子騎手がGIに初めて挑戦するじぇい。しかも有力馬コパノキッキングに乗るよ。馬主のドクターコパさん、ありがとう。菜七子ちゃんガンバレー!
カスヨ カス丸、なに興奮してるの。困った坊やだこと。たしかに今年のフェブラリーステークス(2019年2月17日、東京競馬場、ダート1600メートル)は菜七子ちゃんが出るから、かつてない盛り上がりになるわね。でも、そう簡単に勝てるレースじゃないわよ。
カス丸 えっ、そうなの? なんできゃすう。
リピーターが多いレース
カスヨ 東京競馬場のダート1600メートル(マイル)はスピードとスタミナが必要だわね。スタート直後に芝の部分を通るから、最初からスピードが上がりやすいの。それに道中もあまり緩みがない(スピードが落ちない)し、最後の直線も長いからスタミナとスピードを兼ね備えていないとダメなのよ。となると、これまでマイル以上の距離を走ってきた馬が有利ね。コパノキッキングは残念ながら1200と1400メートルしか走ったことがないわ。距離がもつかしら? 距離がもったとしても、GI級のスピードとスタミナがあるか分からないのよね。まあ、これまでのレースを見ると、上がり3ハロン(最後の600メートル)の記録が1番速いケースが多いから、そこを生かすレースをすることね。私は△押さえだわ。
ガジュマル爺 カス丸、競馬を走るのは馬じゃ、人間じゃないぞ。わしも藤田騎手は好きじゃが、今回はあまりに話題先行じゃ。5年前に同じ馬主のコパノリッキーがビリ人気(16番人気)を覆してこのレースを勝ったが、リッキーは1800メートルのレースを何度も使って勝利もしておった。キッキングとはまったく違うわけじゃ。今回、キッキングが優勝でもしようもんなら、わしは競馬をやめるわい。
カスヨ またまた、爺のかんしゃくが始まったわね。こういう時の爺の予想はだいたいハズレるのよね。さて、私の◎本命はノンコノユメよ。昨年の覇者ね。7歳だけど、このレースはリピーターが多いから大丈夫。それに今年はコパノキッキングみたいにマイルより短い距離を走ってきた馬が多いから、どうしても最初から飛ばそうとしてスピードがあがるのは間違いないわ。そうなると、差し馬の出番ね。去年と同じように最後の直線でケタ違いのスピードでゴールを駆け抜けるわ。もう目に浮かぶわね。
カス丸 爺の本命はオメガパフュームだよ。
ガジュマル爺 カスヨの言うとおり、このレースは前のレースよりも距離を短縮した馬が活躍しとるんじゃ。この条件に合うのは、今年はわずか5頭しかおらん。カスヨがあげたノンコノユメ、インティ、ゴールドドリーム、サンライズソア、それにわしの本命オメガじゃ。オメガが強い理由は、これまで戦ってきた相手がトップクラスばかり。しかも9戦して掲示板を外したことがない(5着以内)。さらに12月以来のレースというローテーションも抜群。あとは最強世代といわれる4歳馬ということじゃ。ノンコノユメは7歳というトシが壁じゃ。差し切って勝つのは、オメガのほうなんじゃ。
カス丸 二人の○対抗は同じだじぇい。ゴールドドリームだよ。
カスヨ まあ、珍しく気が合ったわね。こちらは一昨年の覇者ね。昨年は惜しくも2着。東京競馬場をいちばん得意としている馬だわ。さっき言ったようにリピーターが多いレースだから、1、2着は昨年と同じということだわね。