ラグビー欧州6か国対抗が2019年2月2日、アイルランド・ダブリンなどで行われ、前回王者で現在「世界ランキング」2位のアイルランドが、20―32で同4位のイングランドに敗れた。アイルランドは6か国対抗で連勝を続けていたが、2年ぶりの黒星を喫した。
単に「世界4位が2位を倒しただけ」という見方もできるが、実は日本代表にとっては意義深い一戦だったともいえる。2019年9月20日に開幕するラグビーW杯日本大会で、日本はアイルランドと同組なのだ。
W杯前に「勢力図大変動」の可能性も
世界ラグビーの統括団体「ワールドラグビー(WR)」が発表している2019年1月7日時点での最新の世界ランキングで、アイルランドはニュージーランドに次ぐ2位、イングランドは4位だった。
しかしアイルランドは、試合開始わずか1分で相手WTB(ウイング・スリークォーター・バックス)メイにトライを許す。以降も劣勢が続き、10-17のビハインドで前半を折り返した。後半に巻き返しを図ったが、相手CTB(センター・スリークォーター・バックス)スレードの2トライなどで突き放されてしまった。
予選プール「最強」といわれる同チームが敗れたということは、少なからず日本にはプラスに働く可能性はある。
因みに2019年1月7日現在のWR「世界ランキング」では、
(1) ニュージーランド
(2) アイルランド
(3) ウェールズ
(4) イングランド
(5) 南アフリカ
(6) オーストラリア
(7) スコットランド
(8) フィジー
(9) フランス
(10) アルゼンチン
(11) 日本
となっている。
4年に1度のW杯。その4年間では、選手の世代交代やケガ、監督交代によるチーム戦術の変更等、各国チームとも過渡期となるケースも多い。現在2位のアイルランド代表でもW杯本番まで好調をキープできるとは限らず、「勢力図」が大きく変わる可能性もある。イングランド戦の敗戦はその予兆かもしれず、W杯では日本代表にチャンスが巡ってくるだろう。