2019年は家電製品がさらに進化し、ほかの製品と融合して、これまでとは少し違う形で私たちの暮らしに役立ってくれる――。ラジオDJやナレーター、タレントなど幅広く活躍し、ITや家電製品に詳しいサッシャさんの話から、こんな「近未来図」が見えてきた。
携帯電話網の次世代規格「5G」に注目集まる
まず、2019年の家電の傾向について聞いた。
サッシャさんが最初に挙げたのは「スマートホーム」の進歩だ。スマートホームでは家庭内にある、照明やエアコンなどさまざまな機器をネットワークでつなぎ、「スマートスピーカー(AIスピーカー)」というデバイスを介し、音声で機器を操作して快適な生活を実現する。
そのスマートスピーカーについて、サッシャさんは「まだ機能を使い切れていないと感じている人、そもそも購入に踏み切れない人が多いのでは」と指摘した。MMD研究所が2018年10月22日に発表した「スマートホーム関連製品」に関する調査結果によると、15~69歳の男女5000人のうち、スマートスピーカーの存在を「認知している」人が58.4%であるのに対し、利用経験があるのは4.2%に留まっている。
ただサッシャさんは、「2019年は(スマートスピーカーと)家具や他の家電との連携が進んで一気に利用価値が上がるのではないか」と見ている。「ちなみに我が家ではスマート電球を導入して『あかりをつけて』『あかり30%』などでコントロールしています」と、自宅での活用法を紹介してくれた。
次は、第5世代移動通信システム「5G」に対応するスマートフォン(スマホ)を挙げた。「au」のウェブサイトによると5Gとは、「高速・大容量に加え、多接続、低遅延(リアルタイム)も実現され、人が持つデバイスからIoT(モノのインターネット)まで、幅広いニーズに対応できる、現在規格化が進行中の次世代無線通信システム」だ。
「予定から前倒しで2019年にサービスがスタートすることになった携帯電話網の次世代規格『5G』。映画1本が数秒でダウンロードできる世の中が、すぐそこまでやってきています」とサッシャさん。近い将来にパケット制限はおそらく撤廃され、常時動画を見続けられるようになり、動画コミュニケーションが飛躍的に発達するとみる。
最後は「電気製品」の枠を超えるが、サッシャさんが注目するのはEVとも呼ばれる「電気自動車」だ。ただ、日産自動車が現在販売しているEV「リーフ」は2010年に発売されており、私たちにとって目新しいものではない。では、なぜ19年に流行しそうだと考えるのか。
「普及モデルと期待される米テスラ・モーターズの『モデル3』が2019年に日本上陸します。おそらく街中で走り始めると話題になり、『どのEVが買いか?』といった特集もメディアで組まれるのではないでしょうか。2019年は、多くの人にとって車の買い替えのときに『EV』が現実的な選択肢に入って来ると予想します」
米メーカーが話題をさらう1年に?
19年の注目メーカーについても尋ねた。1社目は、日本のEVブームの火付け役になると予想する米テスラ・モーターズ。サッシャさんは「家電と車の連携のきっかけも作るかもしれません」とコメントした。
アウトドアやスポーツシーンでの撮影に使われる「アクションカメラ」の販売で知られる、米「GoPro(ゴープロ)」が2社目だ。その理由についてサッシャさんは、
「2018年に360度カメラの『Fusion』を発売し、そのプロも驚くクオリティーで危機からの復活を遂げたと言われるGoProが、その勢いで更なる注目製品を発売する可能性があると見ています」
と説明している。