カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。先週はぼくの大好きな阪神ジュベナイルフィリーズだったじぇい。ガジュマル爺が、◎△△で三連単当てたよ。今週は男女混合の朝日杯フューチュリティステークス(2018年12月16日、阪神競馬場、芝1600メートル)きゃすう。2歳チャンピオンの決定戦だよ。牝馬では、ただ一頭、グランアレグリアが出場するじぇい。応援したいきゃすう。
カスヨ なにを言ってるの、カス丸。思い入れは競馬にはいらないのよ。そんなものは予想の大敵なの。競馬はちゃんと考えること。分かった?確かにグランアレグリアは強いわ。でもね、このレースで牝馬が勝ったのは今から38年前のテンモン以来ないのよね。思い出してごらんなさい。一昨年だって怪物フランケルの子、ミスエルテが鳴り物入りで挑戦したけど、4着に敗れたわ。2歳という段階では、なんだかんだいっても牡馬(オス)が強いのよね。
グランアレグリアにとっての壁とは
カス丸 カスヨ姉さんはグランアレグリアが押さえ△、爺は単穴▲だよ。対抗○くらいにしないの?
カスヨ グランアレグリアはデビュー戦が今年の6月。このレースで先週の阪神ジュベナイルを勝ったダノンファンタジーに2馬身差をつけて勝ったから強いのは間違いないわ。2戦目のサウジアラビアRC(10月、GIII、東京、芝1600メートル)でも2着に0.6秒もつけて圧勝したわ。でも、2戦とも左回りだった点が気になるわね。阪神は右回りだしね、どうかしら。
ガジュマル爺 まあ、強いといっても牡馬の壁を崩すのはそう簡単ではないはずじゃ。だからわしの本命◎はアドマイヤマーズじゃ。デビュー戦から3戦して3勝、いずれも1600メートルじゃ。阪神はゴール直前に坂があるが、中京の坂を経験しておるし、京都で右回りも難なくこなしとるわい。デビュー戦ではここにも出ておるケイデンスコールに勝っておるし、ケイデンスコールはその後、新潟2歳S(GIII、芝1600メートル)を勝ったのじゃから、レベルの高いレースだったってことじゃ。あとはダイワメジャーの子じゃから早熟で完成度が高いことかな。ついでにいうと、ケイデンスコールは今回、対抗○じゃ。これも3戦しておるが、いずれも1600メートル。最初にアドマイヤマーズに負けただけで、後は2連勝じゃ。このレースは差し馬が強い。ケイデンスコールは、このメンバーでは差し馬の代表格じゃから勝ってもおかしくないわい。
カスヨ 朝日杯はね、もともと中山競馬場が舞台だったけど、4年前から阪神に移ったのね。去年は堅くおさまったけど、その前の3年間は2ケタ人気馬が2着か3着に来てるわ。で、この穴馬たちには共通点があるのよ。たとえば、2年前に12番人気で3着だったボンセルヴィーソや3年前に11番人気で3着だったシャドウアプローチは、どれもノーザンダンサーのインブリード(近親交配)よ。ノーザンダンサー特有のスタミナがあるのが特徴ね。4年前に14番人気で2着になったアルマワイオリも母系にノーザンダンサーの子ダンチヒの血が入っていたから、スピードを持続させたり、坂を駆けあがるパワーがあったわ。だから穴狙いのわたしはニホンピロヘンソンが本命よ。この馬もノーザンダンサーのインブリード。デビューから2戦2勝で負けなし。阪神でも勝っているわ。2戦目はムチも入れずに楽勝よ。前走から2か月の間隔があるのもいいローテーションね。ニホンピロヘンソンは2ケタ人気まで落ちないと思うけど、穴としても一番手の存在よ。
穴候補はこんなに
カス丸 わかったじぇい。今年の穴馬はほかにどんなのがいるきゃすう?
ガジュマル爺 わしは1800メートルを続けて使ってきておる2頭じゃな。クリノガウディーとエメラルファイト。血統を言うなら、2頭ともノーザンダンサーのインブリードじゃ。今回は距離短縮で一発が見込めるぞ。
カスヨ わたしはマイネルサーパスね。1800メートルを使ってきて2連勝。距離短縮はもちろんいいとして、前走はレコード勝ちよ。追い込み馬だから一発が期待できるわ。後はドゴールかしら。サウジアラビアRCではグランアレグリアの2着だったけど、ちゃんと最後は伸びてきたのが好感できるわ。最後に一応、ファンタジストを押さえるわ。3連勝して上位人気が確実だけど、わたしは「危険な人気馬」と思うのよね。1600メートルも走ってないし、勝つのは難しいと思うけど、とりあえずの押さえね。
カス丸 うーん、グランアレグリアをどうするかだじぇい。これまでのレースぶりをみると、負けそうもないじぇい。本命◎にするきゃすう。当てるじぇい。