「(当局により撤去されました)」 京大11月祭テーマに込められた思い

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   京都大学の学園祭「11月祭(November Festival・NF)」が2018年11月22日~25日の期間、行われる。

   学園祭ではテーマが毎年発表され、今年は「タテカン」騒動を念頭に置いてか、「(NFテーマは当局により撤去されました)」が選ばれた。

  • 11月祭公式サイトより
    11月祭公式サイトより
  • 11月祭公式サイトより

2007年は「満喫! モラトリアム。」

   過去の11月祭のテーマを振り返ると、1980年頃までは世相を反映した内容が多く、それ以降はユーモアが光る。

「のばそう大学に新しい芽を 築け展がれ人類の知恵 鳴らせ高らかに創造のつのぶえ おしよせる戦火の嵐ふきとばし 進め固めて反戦自由の道」(1967年、佐藤栄作首相(当時)の訪米阻止を図った羽田闘争が起きるなど、学生運動が盛んだった)
「堕落への誘い」(1989年)
「我輩は京大生である 理性はもうない」(1995年)
「満喫! モラトリアム。」(2007年)
「戦争に加担した大学から平和を希求する大学へ軍事研究するヒマがあったら、みんなで肩組んで騒ごうぜ!」(2017年)

   2018年は、学生の投票で「(NFテーマは当局により撤去されました)」が選ばれた。11月祭の公式サイトに掲載された趣意文では、

「高校時代によく、学生が作ったパンフレットなどの際どい内容が先生達による校閲によって(校閲削除)みたくされたことが毎年恒例行事としてあった。 今年の京都大学は何と言ってもこの学生の発信に対する押さえつけが激しかったと言えるので、何となくそれと重ねてしまった」

などと意図を説明している。

   京大では今年、大学側と学生の「衝突」が目立った。キャンパス周囲に設置された名物の「タテカン」(立て看板)が5月、大学に撤去され、学生から反発を招いた。

   また京大の吉田寮をめぐっては、老朽化による退去を求める大学と寮生との間で対立が起きた。

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