「親子BL(ボーイズラブ)」、「初恋の相手は父」、「子たちへの嫉妬」...数多くのキャッチーな説明文が目を引く、ペンギンたちの相関図がツイッターで話題になっている。
投稿したのは、京都市下京区の梅小路公園内にある京都水族館。2018年11月1日に「【実はドロドロ!?】京都水族館のペンギン相関図を作ってみました」というつぶやきに対し、「華麗なるペンギンの一族」、「ペンギンの世界もなかなか厳しいんだなぁ」などのコメントが相次いだ。
巣立った後、親としての子への愛はなくなる
当該の相関図には「3分くらいでなんとなく分かって、1時間くらい見ていられる!」と説明書きがあり、59羽のペンギンたちがそれぞれ「夫婦orカップル」、「破局or失恋」、「浮気or友達以上」などさまざまな関係性で複雑に結びついている様子が描かれている。
オスとメスで結ばれ、夫婦として子を作り、ごく普通に暮らしているペンギンもいるが、よく見ると父と息子で恋愛し「親子BL」状態になっていたり、父になっても妻に甘えたいと子に嫉妬するオスがいたり、実の父に初恋をしてしまった娘とその母が、主人であり父でもあるオスを巡ってケンカをしたりと、文字通りドロドロなペンギン模様が繰り広げられている。
相関図を眺めているうちに「親ペンギンには、子への愛情はないのだろうか」という疑問が湧いた。京都水族館にメール取材すると、「約90日間くらいの子育ての時期には『親』としての愛情があると感じますが、巣立ってからはないのでは」との回答が得られた。
また、相関図にはペンギンだけでなく人間の飼育スタッフも登場している。特に目を引くのが、ペンギンが飼育スタッフに友達以上の好意を示している例だ。相関図に「短髪の人間が好み」と記されているオスの「えびす」は男性スタッフの藤本さんと「ひたすらにラブラブ」とあり、他のペンギンとの関係性は示されていない。ペンギンが人間に好意を抱く例は珍しくないのかを尋ねると、以下のような返答があった。
「当館では人工ふ化をした場合、ペンギンより人間の方が好きになる傾向がありますが、その後ペンギン同士でカップルになっており、今のところ繁殖には影響はありません。自然界ではわかりません」
なお、京都水族館でペンギン相関図を作ったのは今回が初だという。相関図の左下には「※2018年8月末時点(大幅に変更している可能性があります)」と関係性が流動的であることを匂わせる一文が添えられているが「更新予定は未定」とのこと。時間が経てば、また新たなペンギン模様が楽しめそうだ。