「お帰りなさい!泣いてます」「おめでとう、、!!いまは純粋に嬉しく、涙止まりません」――。チームの垣根を越えて、サッカーファンが胸を熱くしている。
サッカーJ2・アルビレックス新潟は2018年11月12日、急性白血病の治療をしていた早川史哉選手(24)について、選手契約の一時凍結を解除すると発表した。試合に出ても問題ないほど回復したと判断されたためで、早川選手は「これからも自分が大事にしている『誠実』『全力前進』という言葉を胸に、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います」とコメントした。
支援基金は総額2700万円集まる
早川選手は、筑波大を経て16年にアルビレックス新潟に加入。開幕戦に出場するなど将来を有望視されていたが、16年4月に急性白血病と診断され、同年11月に骨髄移植手術を受けた。17年1月には治療に専念するため選手契約が一時凍結された。
約2年半の闘病の末、ついに復帰が決まった。クラブは18年11月12日、契約凍結の解除を発表。「トップレベルに十分対応できるフィジカルであることを確認」したという。
また、16年に開設した「早川史哉選手支援基金」には、総額約2700万円が集まったとも報告した。
一方で、症状が一時的または継続的に軽減した状態である「寛解」とまではいかず、「経過観察などの治療は継続する」としている。
早川選手は発表文の中で、復帰までの道のりを「サッカー面に限らず、小児病棟訪問や学校訪問、病院内ビューイングなどの活動を通じて、多くの経験を積み、たくさんの出会いもありました」と振り返っている。今後については、
「これからも自分が大事にしている『誠実』『全力前進』という言葉を胸に、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います」
とコメントした。
本人も涙「幸せだ。やばい」
発表を受け、ツイッターではクラブの垣根を越えて多数の祝福が寄せられている。
選手も同様で、同じクラブの大武峻選手をはじめ、深井一希選手(北海道コンサドーレ札幌)、成岡翔選手(SC相模原)、鈴木大輔選手(柏レイソル)、松原健選手(横浜F・マリノス)、岩波拓也選手(浦和レッズ)、吉田直矢選手(ザスパクサツ群馬)、畑尾大翔選手(大宮アルディージャ)、石毛秀樹 選手(清水エスパルス)、中野誠也選手(ジュビロ磐田)、田中亜土夢選手(セレッソ大阪)、東口順昭選手(ガンバ大阪)、鈴木武蔵選手(V・ファーレン長崎)、高木大輔選手(レノファ山口FC)などが温かい言葉を送った。
早川選手はツイッターで「やばい。多くの方からいただいたコメント見てたら今までの事色々思い出して勝手に涙が出てくる(中略)病気になってから温かい涙しか流してないな。幸せだ。やばい」と感謝している。