日本批判の報道に「日本への帰属意識が強い人」は...
正義感の強い人は、(1)集団内ヒエラルキー、(2)帰属意識、(3)内集団バイアス、の3つの心理が働き、個人や企業の落ち度を指摘したくなる、とおおつね氏は分析する。
(1)は、人間には社会階級の影響を受けて行動する習慣があり、自分よりも立場が上だと感じる人が気に食わない言動をすると、「地位が下がってほしい」と批判したくなるという。
(2)は、国籍や性別、年齢、趣味、勤務先など、自身が関係するなにかしらの「集団」の評判を上げようとする心理だ。そのため、例えば日本を批判するような報道があると、日本への帰属意識が強い人は「事実と違う」と反発しやすくなる。
(3)は、自分が所属する集団の人なら大目に見られても、ほかの集団の人だと許せない心理を指す。おおつね氏は「広島カープファン」を例に、「ファン同士であれば許せる冗談でも、同じ冗談を巨人ファンが言ったら許せない、みたいなこと」と説明した。
以上から、「上から目線」に感じられる言動(ヒエラルキー)や、他集団への大ざっぱなレッテル貼り(帰属意識)、身内に向けたつもりが想定外の人に届いてしまった軽口(内集団バイアス)は、炎上しやすいとした。