「ル」を見せられないワケ
だが、付録の紹介の位置をずらせば、簡単に「ル」を見えるようにも思える。宝島社がその措置をとらないのはワケがある。
宝島社は全13誌を刊行しているが、一部の例外を除き全誌の表紙には「上から12センチの法則」がある。表紙の上から12センチ以内にタイトルと付録を配置するルールだ。その理由を、
「2007年ごろ、『書店で棚ざし(編注・棚に本を並べる陳列方法)されると付録が見えない』との意見が社内の会議で挙がりました。そこで、棚ざしでも雑誌付録を確認することができ、より手に取ってもらいやすいデザインにしました」
と前出の担当者は説明した。
リンネルは2010年の創刊号の「ル」も一部隠れているという。それでも、読者の関心を集めるために付録の内容を表紙の上部に示すには、致し方なかったというワケだ。