仕事人間こそアナログゲームをやろう!
――ところで、ずっと気になっていたのですが、ゲームサロン「Anaguma」の名前の由来は何ですか?
朝倉 「Analog gamer」という言葉をもじって組み合わせました。
――なるほど! 知りませんでした。アナログゲーマーからだったんですね。なぜこのような活動を始めたのですか。
朝倉 仕事上の仲間も確かに大事ですが、仕事以外の自分の好きなコミュニティーで誰かと繋がることも重要だと思います。
65歳で定年になって、そのあとの人生をどう過ごすのか。今、絶対安定にみえる企業もどうなるかわからないじゃないですか。仕事上で関係するコミュニティーから抜けたとき、孤独感を感じることはあるだろうと。
だから、仕事人間の人にこそ、アナログゲームを通して、仕事や家庭とは別のコミュニティーを作って欲しいと考えています。ゴルフや麻雀は、強い人と弱い人がはっきりしますが、このゲームは苦手だけど、このゲームにはめちゃくちゃ強いみたいな、全部のゲームが得意な人はいないというのもアナログゲームの面白いところ。誰かが飛びぬけて強いのではなく、それぞれに強いところがあって、それぞれが自慢できる要素をシェアしたくなると思いますよ。
(続く)
※後編はこちら(教えて!アナログゲームの達人(後) ゲームで仕事脳が鍛えられてコミュ力もあがるって本当ですか?)
朝倉 道宏(あさくら みちひろ)
株式会社ライトパブリシティ常務取締役執行役員。プロデューサー、メディアプロデューサー、クリエイティブディレクター。
イベント会社でのプランナーを経て、広告制作会社ライトパブリシティに入社。外食、食品、化粧品、化学会社など幅広い業種のクライアントを担当。従来のプロデューサー業務に加え、 2005年メディアプロデューサー、2015年クリエイティブディレクターを兼任。現在、複雑化していく広告界の中で、クライアントの課題に対して、幅広い視点とクリエイティブでコミュニケーションプランを実現している。
あだちちひろ先生
株式会社あだちのYEAH代表取締役、アナログゲームマスター。
留学中に海外のアナログゲームに興味を持つ。ボードゲーム専門店「すごろくや」でゲーム司会、進行の経験を積んだのち、世界中のゲームを紹介する「ゲームマスター」として活動を開始。ゲーム司会、オリジナルゲーム制作のプロデュース、社内研修、教育現場でのゲーム活用など、アナログゲームの幅広い可能性を探求・発信している。