プロ野球のドラフト会議で、思い出される2015年の珍場面――。「主役」は当時、東京ヤクルトスワローズ監督だった真中満氏だった。1位指名が競合し、ハズレを引いたにもかかわらず当たったと勘違いしてガッツポーズを見せつけた、あれだ。
その真中氏が「リベンジ」を果たした。5球団競合の末、吉田輝星投手(金足農)の交渉権を獲得したのだ。ただ、テレビ番組での企画の話だが。
リベンジだ!両手を掲げてガッツポーズ
BSスカパー!で2018年10月24日、芸能人らが各球団のプレゼンターとなって、本物さながらに「プロ野球ドラフト会議2018」をシミュレーションする番組「HAPPY MONDAY BASEBALL 今週のプロ野球とことん予想TV」が生放送された。
番組内で真中氏は、ヤクルト代表でくじに参加した。シミュレーションではヤクルトの1位指名は吉田投手で、千葉ロッテマリーンズ、横浜DeNAベイスターズ、福岡ソフトバンクホークス、埼玉西武ライオンズとの5球団競合となった。
「それでは開けてください」のアナウンスとともに、くじを確認した真中氏は中身を確認すると「ほら~」とまわりに「指名権獲得」と書かれたくじを見せて、喜んだ。出演者に「すごい!」と祝福を受けると、両手を掲げてガッツポーズをした。
この直後、ツイッターでは「真中氏、悲願達成!」「今度は本当に引き当てる」「周りに確認するの草」といった投稿が相次ぎ、トレンド欄には「真中さん」のワードがあがった。
ヤクルトは2015年のドラフト会議で、現阪神タイガースの高山俊外野手を1位指名した。当時監督でくじを引いた真中氏は「ハズレくじ」だったにもかかわらず、ドラフトのロゴマークを見て「当たりくじ」を引いたと勘違いしてガッツポーズをしてしまった。真中氏が喜びのインタビューにこたえた後、当たりくじは当時阪神の監督だった金本知憲氏が引いたものだと発覚する。
この「珍事件」を受け、翌年以降からハズレくじは「白紙」となった。