食糧の備蓄、「安全ゾーン」の確保、地震保険への加入
まずは、食料。山村氏は「インフラ復旧まで、最低1週間分は必要」だと指摘した。「3日分くらいあれば」と考える人もいるが、それだけでは不足なのだ。
次に、「安全ゾーン」の確保を訴えた。転倒落下物が少ない、閉じ込められない場所のことで、山村氏はそのひとつに「玄関」を挙げた。玄関は比較的狭い空間で物が少なく、柱の本数が多いからだ。いざというときには外へ脱出できる。こうした「安全ゾーン」を家族で共有しておけば、非常時に助かる確率が高くなる。
「お金」についても言及した。「家を建て直すためには、地震保険への加入が大きな備えになることは間違いない」として、「転ばぬ先の杖であり、地震が起きてからでは意味がない」「せっかく命が助かっても、その後の生活を支えるお金がないと生活再建には時間がかかる」と加入を勧めた。
最後に、山村氏は防災について、「防災はマナーだと思ってしっかりやってほしい」と強調した。あらかじめ備えをして「被害者にならない」、自身が火災などを起こして「加害者にならない」、災害時に近所の人が困っていたら助けて「傍観者にならない」との三原則を唱えた。