亀田製菓の「亀田の柿の種 タネザック」が、一部の漫画ファンを「ハッ」とさせている。「賭博黙示録カイジ」のスピンオフ漫画「1日外出録ハンチョウ」(講談社)に登場した「KPB(カキピーボール)」に似ているためだ。
J-CASTトレンド記者は両社を取材し、「タネザック」と「KPB」の関係を確かめた。
柿の種とピーナッツを砕いて固める
「タネザック」は柿の種とピーナッツを砕いて固めたことで、ザクッと砕ける食感が特徴の商品だ。2018年9月24日に全国のコンビニエンスストアで販売を開始した。
柿の種とピーナッツの割合は従来の「6:4」で味はそのままながら、一口サイズで手や周りを汚さず食べやすい。また「亀田の柿の種」ブランド初の試みとなるカップ容器を採用しており、手に取りやすく、持ち運びしやすい形状となっている。
柿ピー研究家の中倉隆道氏は、ブログで「亀田製菓さんがここまで革新的なことにチャレンジするのか?!」「柿の種業界としては意外すぎて本当に驚きしかない」と老舗企業の挑戦を絶賛している。
タネザックが発売されて以来、ツイッターでは「ハンチョウのKPBにそっくり」だといった声が散見される。「1日外出録ハンチョウ」の作画を担当している上原求さんも、タネザック発売日の9月24日に「タネザックってこれ小型のKPB(カキピーボール)じゃないか‥‥!」と反応。同作品の第5話「柿放」では、「柿ピー」が大きく取り上げている。
第5話では登場人物たちが柿ピーの新しい食べ方を考える一幕があり、その中で注目を集めたのが「KPB」だ。KPBはまず柿の種とピーナッツをわけ、柿の種を細かく砕いて霧吹き気で水をかけてこねる。それを団子状にまるめたものに砕いたピーナッツをふりかけたら完成だ。たしかにタネザックと似ている。
亀田製菓「ブランドの世界観と...」講談社「やぶさかではない」
第5話は2017年6月の単行本1巻に収録されている。タネザックはKPBにヒントを得て開発されたのではないか――。J-CASTトレンド記者は2018年10月2日、亀田製菓の広報に問い合わせると、以下のような回答があった。
「偶然の一致です。商品開発チームに確認したところ、開発当時は知らなかったようです。ただタネザック発売以降、ネット上でこうした(KPBと似ているとの)声が上がっていることは把握しております。楽しんでいただけているのであればうれしいです」
開発には関係なかったが、今後2商品がコラボする可能性はあるのか。「1日外出録ハンチョウ」は10月9日にテレビアニメ化が決まっている人気作品だ。「亀田の柿の種」は17年3月にテレビアニメ「弱虫ペダル NEW GENERATION」とコラボした例がある。広報担当者にコラボの可能性を聞くと、期待が持てる返答だった。
「タネザックは弊社でも力を入れている商品ですので、ブランドの世界観と合えば可能性はあるかと思います」
一方、講談社はどうか。ヤングマガジン編集部の担当者は3日、取材に「(コラボは)やぶさかではないです」と回答。どうやら"相思相愛"のようだ。