ホワイトカラーの仕事の半分は代替―AIにできない仕事ができるか否か―
AIに限界があるとはいっても、そのインパクトは半端ない。今後10年~20年の間に、ホワイトカラーの半分が仕事を失うほど、急激で大規模な影響が生じる可能性があるという。
著者曰く、発明や新技術の登場で仕事がなくなることは、今に始まったことではない。むしろ歴史はそれを繰り返してきた。近年でも、ATM(現金自動預け払い機)の導入で銀行の窓口業務は激減したし、写真のデジタル化によって街中のDPE(写真の現像・焼き付け・引き伸ばし)の店は姿を消した。
しかし、AI技術の持つ広汎性、そして効率性が仕事にもたらすインパクトは、質的に大きく違うというのだ。
既に、その兆候は、あちらこちらに見られるようになっている。名の知れた大銀行が次々とICTによる業務効率化によって事務作業を減らし、店舗の統廃合を進めて、万人単位の業務量を削減すると発表したのは、その証左であろう。
これから、私達、人間に問われるのは、「AIにできない仕事」を自分はできるのかという問題なのだ。