夏の風物詩として親しまれてきた福岡県の「西日本大濠花火大会」が、今夏で終了する。主催する西日本新聞社が2018年9月14日、公式サイトなどで発表した。
同社は中止の理由に「安全対策の限界」を挙げている。
花壇の踏み荒しも
西日本大濠花火大会は1949年に開始。例年40万人前後が集い、約6000発が打ちあがる。途中で休止を挟みつつも、これまで56回開催してきた。
近年では会場の大濠公園(福岡市中央区)への見物客が年々増え、安全対策が課題に。今夏は過去最多の警備員・誘導員を投入したというが、
「規制に反して入場しようとする方、出入り口以外から会場に侵入を試み、負傷して病院に搬送された方もいました」「誘導員が整理に努めましたが、一時は制御能力を超え、身の危険を覚えるほどの事態に陥ったことも事実です」(発表文より)
さらに、園児たちが公園内の花壇で育てていたヒマワリが踏み荒される騒ぎもあり、「断腸の思い」で中止を決定したという。
西日本新聞社は、「長年にわたり、大会運営にご協力・ご支援いただいた関係者、大会を愛してくださった皆さまに心より感謝を申し上げます」とコメントしている。