隠された搾取構造を明らかにする
スポンサー収入4000億円と推定される「東京五輪」。この大イベントの運営を、組織委員会は11万人もの無償ボランティアでまかなおうとしている。応募にはさまざまな条件があり、10日以上できる人で、事前研修の参加も必須、宿泊費などの経費も自己負担だ。『ブラックボランティア』(著者:本間龍 KADOKAWA 864円)では、「一生に一度の舞台」などと、美名のもとに隠された驚きの構造を明らかにする。
「酷暑下で展開される未曾有の"やりがい搾取"」「10万人以上のボランティアをタダで使役/なりふり構わぬ学徒動員計画、高齢者は募集対象外? ほか」「史上空前の商業イベント/IOCと五輪貴族を支えるスポンサーシステム、組織委の不明朗な体質 ほか」「ボランティアの定義と相容れない東京五輪/そもそも"タダ"という意味ではない、五輪運営費の内訳に対する疑念、巨額のスポンサー料をなぜ開示しないのか ほか」「東京五輪、搾取の構造/無償ボランティアがオリンピック貴族に貢ぐ構図、無償ボランティアになるためにカネを払う? ほか」など全6章。