職場の「スメハラ」(スメルハラスメント)問題が深刻になっているかもしれない。
たばこメーカー「インペリアル・タバコ・ジャパン」(本社・東京)の調査データから、7割以上の男女が職場の上司や先輩の「におい」に不快な思いをしている一方で、その9割が「指摘できない」と回答していることがわかった。
「ワースト3」に続くのは「体臭」
同社は2018年7月27日~31日まで、インターネットを通して、20代~40代の独身の働く男女600人に「におい」に関するアンケート調査を実施した。その結果を8月31日に発表した。
男性300人、女性300人に職場において、上司・先輩のにおいに対して不快に感じた経験があるかを聞くと、男性は71.3%、女性は84.0%が「ある」と回答した。一方で、そのにおいについて指摘や注意ができるかを聞くと、男性は89.3%、女性は95.7%が「できない」と答えた。
では、その「におい」の原因は何か。
男女600人に「会社の上司・先輩の『におい』で不快に感じた経験があるもの」(複数回答可)を聞くと、「たばこ」(54.5%)、「口臭」(52.5%)、「汗」(51.3%)、「体臭」(46.2%)という回答が多かった。
対策は「消臭スプレー・空気清浄機の設置」「換気」
スメハラ問題への対策に動いている会社はどのぐらいあるだろう。
化粧品メーカー「マンダム」(本社・大阪)が2017年5月に発表した調査結果によると、「職場としてにおい対策への取り組みがある」(107人)と回答したのは、調査に回答したうちの約1割にとどまった。調査は東京・大阪で働く25~49歳の男女1028人(男性525人、女性503人)に実施された。
「取り組みがある」と答えた107人にその内容を聞いたところ、「消臭スプレー等の社内設置」(46.7%)、「空気清浄機の設置」(45.8%)、「換気」(36.4%)という回答が多かった。