華麗なるイタリアン・バロックのヴァイオリン協奏曲 ヴィヴァルディ「海の嵐」

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代表作「四季」の「お隣」

   40歳代中頃のヴィヴァルディは円熟期を迎え、書き慣れたヴァイオリン協奏曲のスタイルで12曲を完成し、「和声と創意の試み」という名を付けた曲集として出版します。

   その5曲目が「海の嵐」と名付けられました。悲劇的な様子は全くなく、どちらかというと快活な雰囲気で始まる曲ですが、海に慣れたヴェネツィア人、ヴィヴァルディにとっては、華麗な旋律が独奏楽器と弦楽合奏団でやり取りされる様子を「嵐」にたとえたのかもしれません。

   ちなみに「和声と創意の試み」の第1曲目から第4曲目には「春」「夏」「秋」「冬」と名付けられ、まとめて「四季」と呼ばれて、ヴィヴァルディの最も有名な作品となっています。「海の嵐」は、そのお隣の第5曲です。同じく彼の華麗なイタリアン・コンチェルトの世界が味わえますので、「四季」がお好きな方も、ぜひ聴いてみてください。

本田聖嗣

本田聖嗣プロフィール

私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミ エ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソ ロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを 務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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