「勇気を持って変えていこうと思った」
オフィスの環境面では18年7月に本社を東京のJR目黒駅前に移転し、社員のモチベーション向上にむけた大がかりな設備投資をした。
例えば、オフィス内に焼き立てのパンや飲み物を提供するカフェを併設。会議室に設置された専用端末から注文することもできる。そのほか、ネイルやヘアカット、靴磨きなどのサービスを受けられるスペースも作った。
8月8日にはメディア向けの説明会後に内覧会が行われ、かつて大型のM&A(合併・買収)を繰り返すなどして「ヒルズ族の兄貴」と呼ばれた宇野社長が働き方改革に至った経緯を、こう説明した。
「今年で社長業が30年になる。この30年間ずっと、会社のあり方や組織、マネジメントについて考えてきたが、大きな脱却ができなかった。このタイミングで大きな挑戦をするんだったら、組織のあり方やマネジメントについて勇気を持って変えていこうと思った」
USENは今後の目標として、現在の規模の約10倍にのぼる「売上高1兆円」を掲げている。働き方改革で社員の満足度や生産性を高めて、企業の成長につなげたいところだ。