海外では普及、外出時や手が離せない時に
セミナーには、順天堂大学・清水俊明教授、一般社団法人「ぷちでガチ!育休MBA」サポーター・水越由利子さん、慶応義塾大学・吉村泰典名誉教授が登壇した。水越さんは、海外で液体ミルクを利用する人の、以下のような声を紹介した。
「薬の服用後24時間は母乳をあげられず、普段から慣らす意味でも1日1回は液体ミルクです」(フィンランド、5か月と6歳児の母親)
「値段は粉より少し高いものの、泣いている赤ちゃんを抱っこしたまま準備できて便利」(スウェーデン、2歳男児の父親)
「母乳に加えて、粉か液体ミルクを1日に2回。家では粉ミルク、外出時は液体ミルクにすることが多いです」(フィンランド、3か月男児の両親)
液体ミルクは常温で半年から1年ほど保存でき、調乳する必要がない。外出の際に授乳室を探す手間がなくなり、ほかの人にも乳児の面倒を頼みやすくなる。衛生面での信頼も高く、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)では、災害時には粉ミルクよりも無菌状態の液体ミルクを推奨している。こうした内容が、セミナーでは説明された。
なお、本セミナーをサポートした江崎グリコは、質疑応答にて液体ミルクの商品化を検討していると答えた。