「オウム真理教事件」3つの立場から迫る 国選弁護士、元出家信者、警視庁公安OBは何を見た

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   オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚ら元幹部の7人の刑が7月6日(2018年)、執行された。前代未聞の地下鉄サリン事件など29人の命が奪われ、6500人以上が被害を受けた。20数年の月日が経ったが、なぜ、あのようなテロ集団が生まれ、無差別殺人を引き起こしたのか、真相はいまなお闇のままだ。今回は、オウム事件の国選弁護人、元出家信者、警視庁公安OBの3人がそれぞれの経歴や立場からオウムの真相を迫る。

   J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ(http://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

法律家にして宗教学者として内部から

   「1997年3月半ば、(中略)一本の電話が入った。地下鉄サリン事件を起こし、日本国中を震撼させたオウム真理教の幹部で実行犯の一人、林泰男の国選弁護士の仕事をしてくれないか、というものだった」――。

   『オウムはなぜ消滅しないのか』(著・中島尚志、グッドブックス、1728円)のプロローグよりの一部抜粋である。裁判官をしながら仏教を研究していた著者の中島尚志さんは、地下鉄サリン事件を契機に依願退官し、国選弁護士として事件にかかわる。

   法律家にして宗教学者という異色の経歴からオウム裁判や教義の問題点をあぶり出し、「なぜオウム教団が若者を惹きつけたのか」「なぜ殺人を正当化したのか」「なぜオウムは消滅しないのか」と核心に迫る。

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