2018年春から、宝島社の雑誌「田舎暮らしの本」に「別冊付録」が付いている。ところがその中身は、パンダのシャンシャンのカレンダー、平昌五輪メダリストの写真集と、本誌とは何の関係もなさそうなものばかりだ。
J-CASTトレンド記者は2018年7月18日、この「不思議付録」について宝島社を取材した。「田舎暮らしの本」の柳順一編集長が明かしてくれた、付録へのこだわりとは――。
田舎暮らしの空気感や楽しさを付録に込める
1987年に創刊した「田舎暮らしの本」は、田舎の物件情報や生活の豆知識を掲載している雑誌だ。柳編集長によると、過去にカレンダーを付録にしたことはあったが、定期的に別冊付録を付け始めたのは2018年4月号からだという。
記者が気になったのは、これまでの付録のラインナップだ。
・4月号「パンダのシャンシャンカレンダー」
・5月号「平昌オリンピック 男子フィギュア メモリアル」
・6月号「平昌オリンピック 女子カーリング メモリアル」
・7月号「シャンシャンの毎日」
・8月号「大好き!秋田犬」
「田舎暮らし」とは縁遠い中身のようだが、柳編集長はこう答えた。
「ご指摘の通り、『田舎暮らしに関係ないものがついてる!』と思われるかもしれません。しかし、付録がきっかけで『田舎暮らしの本』を知ってくださった方もいらっしゃると思います。付録を入口に、"田舎暮らし"に興味をもってくださる方が増えることは嬉しいことです」
付録の内容は「女性の読者層」も意識していると明かす。
「4月号ではシャンシャンのカレンダーをつけ、女性の購読者が増えたため、5・6月号ではオリンピックにちなんでフィギュアとカーリング女子の写真集をつけました」
動物ものが多いことについては、
「田舎を好む方は動物好きも多いんです。田舎暮らしの空気感や楽しさを付録でも表現できればと思っています」
と話した。
ネット上では、付録に使用されている写真のセレクトが評判だ。何かこだわりはあるのか。
「こだわりとしては、田舎の移住を検討していたり、興味のある人たちは、みなさん『癒やし』を求めているので、見ていて"ほっこり"する写真選びを意識しています。女性に『可愛い』と思ってもらえる写真をアラフィフの編集長が頑張って厳選しています」