バークリー音大出身同士
GOSPELS OF JUDASのデビューアルバム「IF」のもう一つの柱となっているのが詞を書いているJun Inoue。YTとともにインタビューに応じた彼は、自分もバークリー音楽大学の出身で、YTのことはその頃から知っている、とこう言った。
「15歳の時にドラムを始めて17の時にハードロックをやりたくてアメリカに行こうと。外国人ばっかりの中にすごい長髪の日本人がいて、それがYT。とびぬけてうまかったんです。こいつはいつかギターで武道館や東京ドームのステージに立つなと思いました」
そんな話をしながら、彼はYTとは一緒にバンドを組んでいた、と言った。バンド名は「JUNYT」(ユニット)。まさに二人の名前だ。
今から20年以上の前の話だ。
そこから二人は別々の道を歩き始める。
YTは「バークリー時代に何度か行って住みたいと思った」というロサンゼルスに腰を落ち着け現地のバンドやレコーディングのオーディションを受ける。その中でメンバーとなったロックバンドもいくつもある。
Jun Inoueは、「ドラムではやっていけない」と日本に戻ってプロデューサーの道を進む。彼が手掛けたジャニーズ系アーティストのヒット曲も多い。ロック系の曲の時にはロスに行きYTに弾いてもらうという関係が続いていた。
氷室京介との出会いを作ったのはJun Inoueの方だ。
「KAT-TUNにロック系の勝負の曲をやりたいという企画が出た時に、氷室さんしかいないと。歌詞を見ないで歌える曲が何曲もある憧れの人でしたから。事務所に飛び込みでお願いしたら二つ返事で受けて頂いて、その時にどうしても紹介した人がいる、と言ってYTを会わせました」
彼がプロデュースして氷室京介が曲を書いたKAT-TUNの曲が「Keep the faith」である。作詞をしているSPINはJun Inoueと、やはりバークリーで同じバンドだったベースのGin Kitagawaの二人の変名だった。氷室京介の「ONE LIFE」で作詞家の松井五郎とともに詞を共作しているGKが彼だということもインタビューで初めて知った。