KADOKAWAは、2018年7月12日、アンソニー・トゥー著「サリン事件死刑囚 中川智正との対話」を7月26日に刊行すると発表した。
「死刑執行されたら出版してください」
著者のアンソニーさんは、1995年3月に発生した地下鉄サリン事件の捜査に協力し、解決のきっかけを作った世界的毒物学者だ。オウム真理教でサリン製造の中心となった中川智正元死刑囚との面会を重ねてきた。
本書は、「死刑執行されたら出版してください」と、中川元死刑囚と約束していたもの。7月6日の死刑執行を受けて、緊急刊行されることとなった。
新潮社の国際情報サイト「Foresight」は、アンソニーさんに取材を行い、7月12日に記事を公開した。中川元死刑囚は、アンソニーさんとの最後の面会で、
「先生もお元気で。これが最後の面会かもしれません。英語の論文(アンソニーさんと中川元死刑囚が連名で寄稿した論文)では大変お世話になりました」
と言い残したという。