ブロックチェーンは「インターネット以来の革命」
グノシーに月に一度でも訪れたことのある「月間アクティブユーザー」の数は、16年6月ごろから横ばい、もしくは微減が続く。
この数字について、代表取締役COO(最高執行責任者)の竹谷祐哉氏はこう見る。
「かなり早いタイミングでニュースアプリに参入し、広告費も6年間絶やすことはなかったが、今こういう状態。ニュースアプリの市場としては、他社さんの数字を見てもここからさらにマーケットが拡大していくというのは極めて考えにくい」
そこで、メディア企業から「総合インターネット企業」への転身を目指し、新規事業である「ブロックチェーン」と「投資」事業への参入を発表した。
ブロックチェーンとは、情報をさまざまなネットワークに分散・記録するデータベースのようなものを指し、仮想通貨取引などに用いられる。
グノシーの創業者で代表取締役CEO(最高経営責任者)の福島良典氏は、ブロックチェーンの技術を「インターネット以来の革命」と位置付け、同事業を行なう新会社「LayerX(レイヤーエックス)」の設立を決意。決済アプリを手掛けるAnyPay(エニーペイ)社との共同出資で、福島氏が代表取締役に就く。グノシー社では取締役に退き、竹谷氏がCEOに就任する計画だ。
事業内容はブロックチェーンに関するコンサルティングや、仮想通貨を使った資金調達(ICO)の支援など。グノシー社は機械学習で培った技術力を生かし、ブロックチェーンの研究に力を入れていた。
投資事業では、9月にシンガポールで投資会社を設立予定。ブロックチェーンやAI、シェアリングエコノミー分野を中心に投資していくという。