アツ~い夏にコワ~いクルージング 船上でひんやり「怪談ツアー」体験リポート

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   関東甲信をはじめ全国で続々と梅雨も明け、暑さが本格的になってきた。

   夏と言えば、怖い話がつきもの。J-CASTトレンドは2018年7月10日、観光バスの「はとバス」による怪談バスツアーに先駆けて行われる「おはらいの儀式」と、今年6年目を迎える「怪談クルーズツアー」の試乗に参加した。

  • 「講釈師と行く 夜の怪談クルーズツアー」
    「講釈師と行く 夜の怪談クルーズツアー」
  • 「おはらいの儀式」終了後
    「おはらいの儀式」終了後
  • おはらいを行った四谷於岩稲荷田宮神社
    おはらいを行った四谷於岩稲荷田宮神社
  • 「夜の怪談クルーズツアー」の案内人
    「夜の怪談クルーズツアー」の案内人
  • 怪談が披露された「霊岸橋」
    怪談が披露された「霊岸橋」
  • 日本橋
    日本橋
  • 「講釈師と行く 夜の怪談クルーズツアー」
  • 「おはらいの儀式」終了後
  • おはらいを行った四谷於岩稲荷田宮神社
  • 「夜の怪談クルーズツアー」の案内人
  • 怪談が披露された「霊岸橋」
  • 日本橋

「おはらいの儀式」何をやるの?

   はとバスの「怪談バスツアー」は今年で19年目となる。今回は、例年の2コース「講釈師と行く 夜の怪談クルーズツアー」、「お寺で聞く 怪談の夕べ」に加えて、はとバス創立70周年を記念して「料亭『花蝶』で聞く 立体怪談」を新しく組み込む。

   記者が参加したおはらいの儀式は、東京・新宿区にある四谷於岩稲荷田宮神社で行われた。参加したのは怪談バスツアーの企画担当者や乗務員、クルージングの案内人、怪談を語る「講釈師」ら15人ほど。厳かな雰囲気のなか、宮司が参加者1人1人の名前を呼ぶ。参加者は祭壇の前に進み、参拝した。

   4年ほど前から講釈師として参加している藤まき子さんは、「おはらいの儀式には初めて参加しました。会社の人に『行ってきたら』と言われて」と話す。藤さんは、朗読教室を運営する会社に所属しており、ツアーでは「お寺で聞く 怪談の夕べ」において、東京・両国にある寺院「回向院」で三味線を弾きながら怪談を語るという。

「おはらいの儀式では『願い事をしてください』と言われたので、『三味線を間違えませんように』と願ってきました(笑)」

都会の真ん中、橋の下で怪談を聞く

   その後、神社からクルーズが行われる東京・日本橋まで、はとバスで移動した。日本橋に到着すると船が用意されており、18時過ぎに乗船してクルージングが始まった。定員は40人ほどで、意外にも水洗トイレがついている。

   この日の東京の最高気温は32度、少し涼しくなってきた時間帯とはいえ、歩くだけで汗ばむほどだった。船の進行スピードは思ったよりも速く、屋根がない分、風を受けることで暑さはあまり感じなかった。18時半ごろになっても空はまだ明るく、「雰囲気的に大丈夫だろうか...」と若干の不安を感じていると、案内人によるガイドが始まった。クルージング中に通過する数々の橋や建造物、周辺を飛び回る「アオサギ」にまつわる逸話を、ユーモアを交えつつ聞かせてくれた。

   日が暮れ始め、19時を過ぎたころ、船は「霊岸橋」という橋の下で停止。講釈師を務める落語家による、お待ちかねの「怪談ばなし」が始まった。披露されたのは、三遊亭圓朝作の「もう半分」(別名「五勺酒」)。居酒屋にやってきた酒を半分ずつ注文する老人が、大金が入った風呂敷包みを置き忘れ、居酒屋夫婦がネコババして取り返しのつかないことになる―――というものだった。記者は落語を聞くのは初めてだったが、その演技力にぐいぐい引き込まれ、終わるころには日がすっかり落ちていた。

   夜の日本橋を眺めつつ、船は無事に着岸。東京に来て2年目の記者にとっては、季節感のある満足度の高いツアーだった。橋を渡る人々の視線が少々気になったが、「夏っぽいことをしたい」「何か特別な体験を」という人によさそうだ。

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