高円宮家の三女、絢子様が海運大手「日本郵船」に勤務する守谷慧さんとの婚約が内定したという、おめでたいニュースが世間を賑わせている。また2019年4月30日に現・天皇陛下が譲位し、現・皇太子殿下が即位する。平成最後の夏となる2018年、改めて皇室の歴史や驚きのエピソード、そして典範のこれからなどについてご紹介。
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本当はどうなの?みんな知りたい天皇家
天皇陛下のご退位、眞子さまのご結婚、皇族方のオンとオフはどうされているの?など『知っているようで知らない「日本の皇室」がわかる本』(著者:久能靖 三笠書房 734円)では、2019年の御代替わりを前に知っておきたい"皇室のこれまでとこれから"をわかりやすく解説。著者は、取材歴30年の皇室ジャーナリスト、久能靖さん。 「多忙を極める天皇陛下のスケジュール」「皇族方の、報道されないお仕事」「『摂政』『もがり』『三種の神器って?』」「今上陛下が東日本大震災の際、御所でされたこと」など興味深い内容が満載。
生まれながら重責を背負い、外交で築いた成果
1953年、19歳だった明仁皇太子は欧州各国を訪れた。大戦の遺恨があるなかで何を感じたのか。『知られざる皇室外交』(著者:西川恵 KADOKAWA 864円)では、そこから続く英国、オランダなどとの交流、慰霊の旅を続ける理由など、両陛下の振る舞いやおことばから根底にある思いにせまり、皇室外交が果たしてきた役割を明らかにする。著者は、ジャーナリストの西川恵さん。毎日新聞社で外信部専門編集委員などを歴任し、国際政治、外交の取材とともに皇室外交を一貫してフォローしている。
「宮中晩餐会では"だれに対しても最高のものを"がルール」「昭和と平成、皇室2代にわたるミッテランとの友好」「皇室外交の要としてのおことば オランダの反日感情を融和した両陛下」「終わりなき"慰霊の旅" サイパン、パラオ、フィリピン」ほか全7章。
数奇な生涯とベールに包まれた「宮中祭祀」の日々
内掌典と呼ばれる人たちがいる。皇室の祭祀を内から支えてきた未婚の女性たちだ。その伝統は古代から口伝でのみ受け継がれ、今も宮中三殿で起居する内掌典によって譲り続けられている。『皇室の祭祀と生きて 内掌典57年の日々』(著者:髙谷朝子 河出書房新社 907円)では、戦中に19歳で拝命してからのさまざまな出来事が時系列で語られている。先輩から指導を受け、髙谷さんは徐々に内掌典として成長。穢れを嫌う祭祀にとっての「次」と「清」とは? 食べ物や着物、限られた内掌典しか担うことのできない重儀「御鈴」とは? 昭和天皇皇后両陛下との思い出、皇太子(今上陛下)のご成婚、即位の礼、退官まで...。10代だった一人の女性が成長していく過程で、お堀の内側から祈り続けた半世紀の想いを綴る。