生まれながら重責を背負い、外交で築いた成果
1953年、19歳だった明仁皇太子は欧州各国を訪れた。大戦の遺恨があるなかで何を感じたのか。『知られざる皇室外交』(著者:西川恵 KADOKAWA 864円)では、そこから続く英国、オランダなどとの交流、慰霊の旅を続ける理由など、両陛下の振る舞いやおことばから根底にある思いにせまり、皇室外交が果たしてきた役割を明らかにする。著者は、ジャーナリストの西川恵さん。毎日新聞社で外信部専門編集委員などを歴任し、国際政治、外交の取材とともに皇室外交を一貫してフォローしている。
「宮中晩餐会では"だれに対しても最高のものを"がルール」「昭和と平成、皇室2代にわたるミッテランとの友好」「皇室外交の要としてのおことば オランダの反日感情を融和した両陛下」「終わりなき"慰霊の旅" サイパン、パラオ、フィリピン」ほか全7章。