中国陝西省・西安市でこのほど、「スマートフォン(スマホ)専用道路」が導入された。複数の現地メディアが報じた。
中国では、スマホの普及によりスマホを見ながら歩く人が急増。「歩きスマホ」による接触事故も頻発しており、社会問題となっている。
「低頭族に対する警告のため」
スマホ専用レーンは、西安市雁塔区にあるスーパーマーケットが設置した。
店の入り口前にある歩道の一部を利用し、幅は約1メートル、長さ100メートルほど。歩道と区別がつくよう、赤や青、緑で塗られており、「低頭族専用道路」と書かれている。「低頭族」とは、前屈みの姿勢にちなみ歩きスマホをする人を指す。
中国共産党機関紙「人民日報」のニュースサイト「人民網」(日本語版)によると、スーパーマーケットの担当者は、
「低頭族に対する警告のため」
と設置の意図を説明。付近は交通量が多く、車両のドライバーに対する注意喚起の意味合いもあるという。「レーンを設置して1か月の間に、一定の効果が出ている」(担当者)。
スマホ専用道路をめぐっては、2014年にも中国・重慶市で民間の企業が設置している。中国のSNS「ウェイボー」ではその是非について議論となっているが、効果次第では社会に浸透するかもしれない。