プロ野球ファンがどよめいている。市場調査を手掛ける中央調査社(東京都中央区)は2018年6月1日、人気スポーツに関する全国調査の結果を発表。「一番好きなプロ野球チーム」は、1位巨人、2位阪神となった。1993年の初調査以来、26年間不動の順位だ。
だが、3位以降の結果をめぐり、インターネット上で侃々諤々(かんかんがくがく)の議論となっている。その主役となった球団は、中日、日本ハム、そして横浜だ。
7球団が前年比減
調査は18年4月6日~15日の期間、全国の 20 歳以上の男女1207人を対象に実施した(太字は前年比増の球団)。
結果は以下の通り。
1位 巨人23.1%(前年比1.6%減)
2位 阪神11.0%(同0.8.%減)
3位 中日6.1%(同1.8%増)
4位 広島6.0%(同0.4%減)
5位 ソフトバンク5.6%(同0.6%増)
6位 日本ハム5.1%(同0.8%減)
7位 楽天3.2%(同0.1%減)
8位 ヤクルト2.5%(同0.9%増)
9位 西武2.2%(同0.7%増)
10位 横浜1.7%(同0.6%減)
11位 オリックス0.7%(同0.2%増)
12位 ロッテ0.6%(同0.3%減)
どれもない32.1%(同0.1%増)
広島は後退、最下位はロッテ
上位2チームの順位は26年連続と不動の地位を築く。3位の中日は、2010年以来となる3位に躍り出た。
変わって、昨年3位だった広島は4位に転落。17年は6.4%と前年から大きく伸長(2.2ポイント)したものの、18年は前年比0.4ポイント減となった。
そのほか、9位西武、11位オリックスは3年連続で前年比増。オリックスは06年~17年と長い期間最下位に沈んでいたが、18年についに脱却。11位をしばらくキープしていたロッテが順位を下げた。
一方、日本ハムは3年連続で、横浜は4年連続で、前年より数字を落とした。
松坂、大谷、にわかファンが影響?
今回の結果を受け、ネット上では「中日」「日本ハム」「横浜」への言及が目立つ。
2013年以降、ペナントレースで下位が続く中日だが、人気は高かった。18年の中日の伸び率(前年比)は1.8ポイントと12球団で最も高い。
ツイッターや掲示板では躍進の理由を、
「中日は何でだ?松坂か?」
「松坂効果で一時的に爆発してんじゃね?」
と、今季から加入した松坂大輔選手(37)に求める声が多い。
日本ハムが前年割れしたワケについては、松坂選手と同じく人気の大谷翔平選手(23)が抜けたことが関係しているとの分析が少なくない。ダルビッシュ有選手(31)が米大リーグに移籍した12年も、前年から0.8ポイント下げていた。
「大谷抜けてがっつり下がってる」
「清宮で上がった分を考えると、大谷抜けただけだったらどれだけ下がってたんやろかと不安になる」
横浜については、
「横浜が落ちてるの意外だわ成績は上がってきてるのに」
「(ホーム地域の)人口で考えれば1~3位は順当っていうか横浜の低さが異常なんだよなぁ・・・」
と意外だったとの見方が強い。
原因については、こんな声が上がっている。
「横浜はにわかが増えて昔からのファンが減った印象」
「横浜って結局ベットタウンだからね20年住んでてもあんま地元意識がないわ それに他県出身多いし広島や福岡に比べて関心が低いのはしゃーない」
「横浜は中畑の人気とファンサービス強化して2014までは人気が上がってきてた もう頭打ちや 10年前に比べればこれでもましな方だよ」
調査主の見解を取材すると
今回の結果を調査主はどう分析しているのか。中央調査社の担当者は6月4日、J-CASTトレンドの取材に、
「(3位以降については)正直申し上げますと、こちらでもやや意外でした」
と話す。
ただ、それぞれの順位の要因については調査していないため「詳しい背景については不明です」。
なお、サンプル数が1200ほどの今回の調査では、回答が5%程度で信頼区間を95%とした場合、1.2~1.3%ほどの誤差を含む可能性があるとしている。