「じっくり考えたのですが、やっぱり意味がわかりませんでした」
ツイッターに寄せられたこの投稿には、1枚の写真が添えられていた。商品の中包装に書かれている言葉は、「ナスとブロッコリーのトマト」――。
「煮込み」なのかと推理する人たち
これは2018年5月17日の投稿で、リツイート数は8万件以上にのぼった。投稿者はアニメ・イラスト作家の谷口崇さんの妻。外包装のパッケージを捨ててから時間が経っていたため、なんの食品かわからなかったようだ。ツイッターでは、
「ナスとブロッコリーのトマト煮のつもりで、煮が消えたような・・・」
「トマトソース煮込み風?なのでしょうか?? サッパリわからんです」
「じっくり考えるのではなくじっくり煮込んでみてはいかがでしょう」
と、商品の正体を予想するリプライ(返信)が相次いだ。
発売元に取材、表記の意図に迫る
投稿者は5月18日にツイッターを更新し、「この謎の食品ですが、リプでパッケージの画像を載せてくださった方のおかげで、(中略)ダイエットリゾットだったことが判明しました。せっかくなのでいただきます」と「謎解き」をした。商品の正体は、アサヒグループ食品が2014年2月から販売している「発芽玄米入りダイエットケア雑炊」だったのだ。
この商品は、鯛雑炊、松茸雑炊、うま出汁卵雑炊、ナスとブロッコリーのトマトリゾット、ミックスキノコのクリームリゾット、全5種類入り。それぞれの個包装の表記は「鯛」「松茸」「うま出汁卵」「ナスとブロッコリーのトマト」「ミックスキノコのクリーム」となっている。ネット上をざわつかせた「ナスとブロッコリーのトマト」が含まれていた。
J-CASTトレンドは5月25日、アサヒグループホールディングスに取材した。中包装の表記が「ナスとブロッコリーのトマト」までで止まっている理由について、広報担当者は、
「外包装を見て頂くとおわかりになるかと思うのですが、それぞれのレシピ画像があり素材名だけでの表記の方が、端的に『シズル感』(食欲や購買意欲を刺激するような感覚)をお伝えできると考えました。従いまして、整合性を取るためにも、中包装の表記も外包装と同様に、素材のみの記載としております」
と説明した。
また、今回のツイッターに関しては把握していなかったようで、「こうして話題になって一人でも多くの方に手に取ってもらえればうれしいです」とコメントした。