多くの映画人を育てた今村昌平監督の苦闘と軌跡
1983年の「楢山節考」、1997年の「うなぎ」で、日本人で唯一パルムドールを2度受賞した巨匠・今村昌平監督。「十三人の刺客」三池崇史、「踊る大捜査線」本広克行、「半落ち」佐々部清、「悪人」李相日など、多くの映画人を育てた優れた教育者でもあった。日本映画学校を1975年に創設。今村氏はどのような思いで未来の映画人を育て、どんな講義を行っていたのか...。『教育者・今村昌平』(著者:今村昌平 キネマ旬報社 2376円)では、残された講義テープや当時の文字資料、講義内容などからそのユニークな映画論や教育論に迫る。同校は2011年より国内初の4年制映画専門大学となり、今村氏の思いは彼の亡き後も継承されている。
「学校をつくる(映画の人材育成と今村昌平の教育実践;農村実習事始;漫才の教室でおこること)」「今村昌平かく語りき(横浜放送映画学院二期生入学式のあいさつ―1976年;講義採録・『にっぽん昆虫記』について―姫田真佐久カメラマン、脚本家長谷部慶次と;講義採録・ドキュメンタリーをつくる ほか)」「学生作品の成果(「朝鮮人BC級戦犯の記録」;「ファザーレス/父なき時代」;「青~Chong」ほか)」。