カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。いよいよ春の競馬もピークを迎えるじぇい。今週は牝馬クラシック2冠目、オークス(2018年5月20日、東京競馬場、芝2400メートル)。3歳ピチピチお嬢さんたちのナンバー1を決めるレースきゃすう。オスのカス丸としては、興奮するじぇい。
カスヨ おバカな子ね、いくつになってもカス丸は。まあ、そんなことより穴狙いの私としては、ぜんぜん面白くないのよね、このレース。だいたいオークスの最近の傾向として、桜花賞、忘れな草賞、フローラステークスに出た馬たちがいい成績を残しているのね。まあ、3つのレースから勝ち馬が出て、いろいろとまぎれも出るんだけど、今年は桜花賞で1、2着だったアーモンドアイ、ラッキーライラックの2頭があまりに抜きんでていて、どうみても固い決着になりそうなのね。私の出番じゃないわ。
アーモンドアイは距離がもつのか
カス丸 ふーん、ということは当たる確率が高いってことだじぇい。
カスヨ だから、穴狙いの私としては困っているのよ。これという穴馬が見当たらないのよ。一応、本命◎はアーモンドアイ。仕方ないわね。桜花賞では後方2番手で最後のコーナーを回り、前を行く14頭をゴボウ抜き。しかも、たいしてムチが入ってないのに、上がり3ハロン(600メートル)33秒2よ。なに、この強さ。東京競馬場のほうが最後の直線が長いから、他の馬にもっと差をつけるかもしれないわ。
カス丸 ぼくが本命にしたラッキーライラックもあっという間に抜かれてしまったじぇい。今度はもっと差がつくってこと? 弱点はないきゃすう?
カスヨ そうね。あえていえば距離なんだけどね。桜花賞が1600メートル、オークスは2400メートルと800メートルも長くなるのよ。アーモンドアイの父ロードカナロアは、海外を含めてGI6冠馬。でも内訳をみると、5冠が1200メートル、あと1冠が1600メートルと短距離が得意なのね。まあ、それで距離が長すぎるといわれているんだけど、母フサイチパンドラはオークスで2着、2200メートルのエリザベス女王杯で優勝したことがあるのよね。私は母の血が濃く出ている気がするので、大丈夫と思うわ。だから まったく欠点がないのよね。
ガジュマル爺 いやいや、アーモンドアイについては、どうみてもロードカナロア産駒という点がひっかかるわい。今年が初めての産駒なので、長いところもこなすのかどうなのか、データがないからなんともいえんのじゃが、どうみても2400メートルは長すぎじゃ。だから、わしの本命はラッキーライラック。先行できるから、ある程度スピードを出してレースを引っ張るわけじゃ。後ろの連中に足を使わせれば最後の直線もキレが鈍るじゃろ。先行押し切り、というパターンで勝てるわい。そうやってレースをつくりだせばいいんじゃ。後ろの連中にはレースはつくれないからのう。
カス丸 爺はアーモンドアイが3番手。対抗○はサトノワルキューレだよ。
ガジュマル爺 ワルキューレのいいところは、2400メートルを2回も使っとる点じゃ。他の馬は距離がほとんど初めてじゃが、2回も経験しておる点は大きい。それと、前走のフローラSに勝利した点じゃな。