カス丸 は~い、ぼくカス丸きゃすう。なんだか、芝の緑がキレイな季節になって、ウキウキするじぇい。今週は長距離GIの最高峰、春の天皇賞(京都競馬場、芝、3200メートル)。昨年の覇者で最強のキタサンブラックが引退して、大混戦みたいだじぇい。ということは、カスヨ姉さんがよく言う、「大荒れ」「大儲け」が期待できるきゃすう?
カスヨ そうね。まさに、わたしの出番ね。でも、勝つ馬はハッキリしてるわ。本命◎は、サトノクロニクルよ。勢いのある4歳馬。3歳時はデビューから6戦連続で1番人気に推されるほどの期待馬で、前走の阪神大賞典(GII、阪神・芝3000メートル)は休み明けで2着。父親がハーツクライだから成長力が見込めるし、4歳の今年は飛躍の年になるわよ。
今年は4歳馬が強いのか
ガジュマル爺 そうじゃなあ。昨年人気を二分したキタサンブラックが引退。サトノダイヤモンドも出走を回避して、GI馬がシュヴァルグラン(2017年、ジャパンカップ勝ち)だけじゃからな。なんだか、混戦というより気が抜けたような感じ。おまけに、そのGI馬が前走の大阪杯(GI、阪神・芝2000メートル)で13着と大敗。これじゃあ、クロニクルが勝ってもおかしくないわい。
カス丸 じゃあ、爺の本命◎もサトノクロニクルきゃすう?
ガジュマル爺 いや、そう甘くはないのがケイバじゃ。本命◎はクリンチャー。馬には距離適性ってもんがあるんじゃ。クロニクルは3歳秋のGI、菊花賞で10着。この時の2着がクリンチャーじゃ。確かにクロニクルは前走2着に頑張ったが、長距離の適性はクリンチャーのほうが1枚上とみた! それはデビューから出走しているレースがすべて2000メートル以上なことからもわかる。2走前の京都記念(GII、京都・芝2200メートル)では、17年の皐月賞(GI)馬、アルアインを負かしておる。武豊騎手からの乗り替わりは気になるが、こちらが◎じゃ。対抗○も3000メートル戦が滅法強いアルバート。昨年の天皇賞(春)は5着じゃった。7歳になるが、とにかく大崩れしない。長距離戦は騎手の手綱さばきで決まるとも言われるんじゃが、C・ルメール騎手ならやってくれるじゃろう。
カスヨ あら、やっぱり爺さんは爺さん同士、仲いいのね。わたしは4歳馬推しよ。対抗○も、4歳馬のチェスナットコート。3歳時のクラシックレースには出走できなかったけど、最近の成績は目を見張るものがあって、上昇度は1番と見たわ。前走は日経賞(GII、中山・芝2500メートル)で2着。ベテランの蛯名正義騎手なら、前進が期待できるわよ。 単穴▲は、トーセンバジルね。6歳馬だけど、海外遠征(GI、香港ヴァース 芝2400メートル)で3着に入る健闘ぶり。休み明けの日経賞は5着だけど、1着と0.4秒差なら巻き返せるわ。
レインボーラインとガンコの難点
カス丸 トライアルの阪神大賞典を勝ったレインボーラインや日経賞を勝ったガンコはダメなの?昨年2着のシュヴァルグランは?
カスヨ レインボーラインは抑えの△ね。2年前の菊花賞でサトノダイヤモンドの2着だったけど、京都コースが合ってないような気がするわ。馬場が渋った(降雨などで重くなった状態)ほうが走るし。実績は認めるけど、今週はお天気がいいから、どうかしら。ガンコちゃんは、前走フロックじゃないの?シュヴァルグランは、前走、いくら距離が短いからといっても13着は負けすぎね。まあ、衰えとみるか、度外視か、どちらかね。
ガジュマル爺 もともとガンコはダートを中心に出走していたんじゃ。それが芝に代わったとたん好走して連勝中なんじゃが...... 障害練習で鍛えて強くなったというが、まだ信用できんな。障害競走から復帰してGI(有馬記念と宝塚記念)を制した馬はメジロパーマーがいるが、そう簡単じゃないわい。それよりも、気になるのはスマートレイアーじゃ。もう8歳の牝馬じゃが、一発大穴なら、わしはこの馬じゃと思う。GIレースではいつも人気にはなるが惜敗続き。じゃが、17年の京都大賞典(GII、京都・芝2400メートル)ではシュヴァルグランやミッキーロケット、トーセンバジルを蹴散らして見事勝利。レース展開ひとつで、末脚爆発じゃ。
カスヨ あら、お忘れかしら。春の天皇賞って、ディープインパクト産駒はからっきし、ダメなのよ。昨年もディープの息子のサトノダイヤモンドが負けたじゃない。娘のスマートレイアーは買えないわ。それに、京都の3200メートルは先行有利なの。2年前に勝ったキタサンブラックに、あわやと思わせた馬がいるじゃないの。カレンミロティックよ。逃げ残りの再現もあり得るわ。
カス丸 やっぱり、大混戦きゃすう。混戦の時は、勢いか実績か。う~~~ん、新勢力もあっと驚くようなのがいないし、追い切りがよかったというシュヴァルグランでいくじぇい。巻き返しだじぇい!