オリックス(東京都港区)は、六本木ヒルズ・大屋根プラザにオリックス八ヶ岳農園(長野県諏訪郡富士見町)の水耕栽培施設を再現する「ORIX Vegetable Farm」のオープニングイベントを2018年4月26日に同所で開催した。1日農園長として、タレントの山口もえさんが登壇した。
同社は14年前に農業に進出し、現在は全国5つの拠点で野菜の生産を手掛けている。
土を使わず天候に左右されない農業
オリックスは、2004年にカゴメ(名古屋市中区)とトマト生産の合弁会社を和歌山県に設立し、農業分野へ初参入した。その後、兵庫県養父市にレタス工場を設立するなど事業を拡大していった。
2015年からは、長野県の八ヶ岳高原に大規模な水耕栽培施設を運営しており、青果の安定供給のための仕組み作りを進めている。
水耕栽培は、土を使わず、屋内において水だけで育てる栽培方法で、天候に左右されないので安定した供給が可能だ。収穫時に土が付かないため、軽く水洗いをするだけですぐに食べることができる。
オリックスは、プロ野球「オリックス・バファローズ」の球団運営やレンタカー事業で知られる半面、農業ビジネスは知名度があまり高くない。そこでPRとして、八ヶ岳農園の水耕栽培システムの一部を六本木ヒルズに再現した。
オープニングイベントでは山口もえさんが水耕栽培の「サラダほうれん草」の収穫体験を行ない、
「とても簡単で、小さい子どもと一緒に体験できる。星3つです」
と大満足。収穫したサラダほうれん草を早速試食すると、「柔らかくて、えぐみや苦味が少なくて食べやすい」と話した。
オリックスが作る野菜については、「主婦として値段が気になるので、値段が高くない方が嬉しい」と期待を寄せた。