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野村流の辛口もある「イチロー論」

   「正直に言う。私はイチローが好きではない。しかし、彼の才能に最初に目をつけたのはこの俺だ」と語るのは、名選手であり、名監督であり、野球殿堂入りを果たした野球評論家の野村克也氏だ。その野村氏が論じたのが『野村のイチロー論』(著・野村克也、幻冬舎、1188円)。キャッチコピーには、「天才イチローvs.凡人野村 究極の人間論」とある。

   第1章には「イチローは本当に天才なのか」と、「選球眼ならぬ『選球体』」「変化球を待ちながらストレートを打つ」「つまらせるのも技術のうち?」「努力の天才」と各角度からバッティングを分析する。

   第6章には「イチローは変わったか」と問いかけ、「イチローを認めなかった私」「チームで浮いていたイチロー」「マスコミ軽視はファン軽視」「WBCで変わったイチロー」など野村流の辛口もあり、野球ファンには読まずにはおれない1冊だ。

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