資生堂は、男性の肌ケアに特化した企業向けセミナー「肌マネジメント研修」を開始した。日ごろのスキンケアの重要性を訴求し、自社商品の購買につなげる狙いだ。
第一弾となるセミナーは2018年4月9日、サイバーエージェントの新入社員向けに都内で実施された。
メンズスキンケア後進国の日本
「ビジネスの場では『肌』は武器になる」――。資生堂の男性化粧品ブランド「UNO」を担当する堀一臣氏はこう話す。肌のケアをしている人は、自己管理ができるとみなされたり、好感が持たれやすかったりと、ビジネス上有利に働くと訴える。
だが、「日本はメンズスキンケア後進国なんです」(堀氏)。日本の男性向けスキンケア市場はここ10年間で約2倍に伸長しているものの、諸外国と比べて小さく、まだまだ男性が肌の手入れをする習慣が根付いていないという。
そこで同社は「美ジネスマン改革」をキーワードに、企業向けセミナーを開始。第一回のセミナーには、サイバーエージェントの男性新入社員約60人が参加し、正しいひげそりや洗顔の仕方から、化粧水・乳液でのケア方法といった講習が行われた。
酸化が引き起こす、肌の「異臭」
講師を務めた資生堂の真坂美名氏は、20歳をピークに肌は老化し、紫外線や乾燥、(皮脂の)酸化、ひげそり後の肌荒れなど肌トラブルが起きやすいと説明する。
特に皮脂量が多い男性は「酸化」が現れやすく、
「天ぷら油は3日放っておいたら透明だったものがだんだん茶色く変色する。においが無かったはずなのに出る。それが自分の顔で起きていると思ってください」
真坂氏は、酸化防止の観点からも「肌ケア」の大切さを主張した。