調理で生野菜の代わりに野菜ジュース 味香り戦略研究所「味のバランス調う」

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甘味が強く調理時間の短縮につながる可能性

   続いて、料理のおいしさの土台となる「甘味」についても比較した。サンプルの甘味を数値化して比べると、多品種の野菜ジュースで調理したものの数値が0.24となり、約30種の野菜ジュース(0.16)や、トマト缶(0.05)で調理したものよりも、甘味が強い傾向が見られた。多品種の野菜ジュースで作った料理の甘味が強くなるとすれば、甘味を引き出すために長時間材料を煮込む必要もなく、調理時間の短縮にもつながると考えられる。

   一方で、トマト缶を使用した調理は、甘味の不足を補うために、コンソメなどの旨味調味料や塩などを足すこともあり得る。こうした味の調整は濃い味を嗜好したり、塩分過多になるなど日々の健康に影響する可能性もゼロではないと、同研究所は指摘している。

   「味香り戦略研究所」の味覚コンサルタントの菅 慎太郎氏は、

「味のバランスの取れた野菜ジュースは、そのまま飲むだけでなく、多くの野菜を摂りたいというニーズをかなえながら、色々な料理のベースとなる『出汁』のようにも活用できる」

と分析している。

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