殺虫剤大手のアース製薬(東京都千代田区)は2018年4月1日、浴室できのこ栽培ができるキット「らくハピ お風呂できのこ栽培」(オープン価格)の発売を発表した。
同社の主力事業は殺虫・防虫剤や家庭用品、オーラルケアが思い浮かぶ。きのこの栽培キットとは、かなり珍しいと思えるのだが...。
きのこ生産者は年々減少
古くより「森の恵み」として親しまれてきたきのこだが、生産者の数は年々減少傾向にある。林野庁の統計によると、1999年には9万4000戸あったものの15年には3万1000戸と激減。きのこの安定供給は喫緊の課題といえる。
こうした背景を受けてか、経営理念に「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」を掲げるアース製薬が、手軽にきのこを自家栽培できる「らくハピ お風呂できのこ栽培」を発売すると明らかにしたのだ。
発表資料によると同商品は、発売中の「らくハピ お風呂の防カビ剤」からヒントを得て開発されたという。きのこ菌と防カビ剤の浸透成分を組みあわせることで浴室に種菌が付着し、培養・繁殖を可能にしたそうだ。
使い方はこうだ。まず薬剤缶に水を入れ、浴室に置いておく。すると煙が発生し、浴槽や壁、床、天井に菌が浸透。しばらくすると、きのこ4人前が出来上がる。種類は「しいたけ」「しめじ」「松茸」の3つをそろえた。
開発に協力したという、「きのこ名人」の榎田茸雄さんは、
「考えてみればきのこ作りに必要なのは清潔な環境と適度な湿度なんだよね。そう考えるとお風呂できのこ栽培は納得。盲点だったね」
と話し、
「ほしい時にすぐ"産地直送""とれたて"が食べられるのはお風呂栽培ならでは」
とアピールした。
お風呂で松茸が栽培できるなんて、ホント? そういえば、きのこ名人の名前に「えのき」「茸(たけ)」ときのこにまつわる文字が入っている。偶然だろうか...。 プレスリリースを今一度、よーく読んでみた。あ、最後にこう書いてある!
「エイプリルフール用の架空の製品です。実際には、存在しませんので、ご了承ください」