「湯シャン」だけで済ませていいの?
ここで新たな疑問が浮かんでくる。頭皮の潤いを保ち、刺激を避けるのであれば、「シャンプーで洗わない」という選択肢もあり得るのだろうか。
かつて美容情報誌などでは、タモリさんや福山雅治さんらがシャンプーを使わない、いわゆる「湯シャン」「ノープー」を実践していると話題になっていた。お湯や水だけで汚れを落とすというのは、頭皮へのやさしさという意味では究極の方法にも思える。
シャンプーメーカーには答えにくいかもしれないが、いっそシャンプーなしでもいいのではないか。「メソケアプラス」広報担当者の考えはこうだ。
「確かに刺激は少なくなりそうですが、まったくシャンプーを使わなければ汚れや酸化した皮脂は落としにくいです。また、整髪料などはお湯だけでは落ちませんから、それらが頭皮に残ることで刺激となったり、かゆみのもとになることも。就寝中に無意識に掻くことで、頭皮にダメージを与えてしまうこともあります。もちろん年齢や性別によって洗髪の頻度は変わりますが、基本的には1日の終わりにシャンプーを使い、頭皮のケアを行っていただくのが良いと思います」
やはり、適切なシャンプーで頭皮と髪の汚れをリセットしたほうがよさそうだ。春からの新生活シーズン、ワックスやスタイリング剤でヘアスタイルはばっちりとキメて、という男性も少なくないと思われる。
万が一、夜に家に帰ってきてそのまま寝てしまうと、朝にシャンプーをしたとしても、24時間常に頭皮が汚れた状態だ。前述の指摘のように、頭皮へのダメージ要因になりかねない。オンとオフの切り替えの意味も込めて、家に帰ったら男性もしっかりとシャンプー。髪のコンディションが気になるようなら、リンスやコンディショナーも使い、清潔な頭で次の日を迎えるようにするべきだろう。