AI(人工知能)スピーカーを活用して、店員の省人化を図る――。
東京・渋谷にある居酒屋「天空の月」で2018年3月19日から、AIスピーカー「Amazon Echo Dot(アマゾンエコードット)」を客席に設置する実証実験を開始した。
課題を抱える飲食現場
同店を運営する「ロイヤルダイニング」(東京・国分寺)とAIアプリの開発を手がける「ヘッドウォータース」(東京・新宿)が共同で始める。
飲食店をめぐっては、現場の人手不足が深刻だ。帝国データバンクの18年1月調査によると、非正社員が「不足」していると回答した飲食店は74.3%。全ての業種で最も高い数字となった。
そこで、2社は「Amazon Echo Dot」に対応した独自の専用アプリ(スキル)を開発。連携させた本体を客席の卓上に設置することで、お客が「音声」で注文できるようになり、これまで従業員が担っていた注文作業を省いた。注文内容は厨房の従業員にチャット形式で届く。
注文以外にも、おすすめのメニューを音声で伝えたり、店員を「Amazon Echo Dot」経由で呼び出したりすることも可能。今後は、POSと連携させた注文管理や雑談機能など、さらなる機能の拡充を図っていくという。
店の住所は、東京都渋谷区円山町5-18 道玄坂スクエア3階。電話番号は03-5784-9966。上記サービスの利用には、予約時にその旨を伝える必要がある。