前回はお腹の諸症状に対するミントの効果をご紹介しましたが、さらに別の部位の症状にもミントが効果的であることがわかっています。
その症状とは「頭痛」です。ペパーミントの頭痛に対する鎮痛効果は古くから知られており、古代エジプトやローマ、中国の文献などでミントの葉を額に貼る、ミントオイルを塗布する、飲用するといった方法が紹介されています。
当時は経験則として鎮痛効果を把握しており、頭痛に対して使用していたと思われますが、現在では科学的な検証も進んでいます。
頭痛患者41人を対象に実験
特にドイツでは以前からペパーミントオイルを額に塗布すると、鎮痛剤である「アセトアミノフェン」に匹敵する効果を発揮し頭痛が改善されると報告されており、ペパーミントやメントールの鎮痛効果について研究されてきました。
1996年にはクリスチャン・アルブレヒト大学で「緊張型頭痛」というストレスが原因で引き起こされる頭痛患者41人を対象にした実験が行われています。
「アセトアミノフェン」「10%のペパーミントオイル溶液」「ペパーミントオイルを2~3滴たらした水」の3種類を頭痛が起こるたびに服用してもらい、3つすべてを体験してもらったところ、頭痛の頻度や持続時間に関係なく、ペパーミントオイル溶液はアセトアミノフェンと同じ速さ・効力を発揮したのです。