「洗練されたビジュアライゼーション」でデータを可視化
Alibaba Cloudが支えているサービスに、中国で広く使われている金融サービス「Alipay」がある。総容量20PB(ペタバイト)という大容量データを安定的に取り扱っている。
こうしたビッグデータを処理し、さらに価値のある内容を抜き出してさまざまな場面に生かすためのソリューションがある。そのひとつが、データを可視化する「DataV」だ。多彩な表やグラフの表示形式をサポートし、また2Dや3Dの地図上に表示させる機能を備え、膨大で複雑なデータを分かりやすく見せられる。DataVの特徴はずばり「洗練されたビジュアライゼーション」と奥山氏。データを視覚化しても、肝心のグラフィックが劣ると「見る意欲」が損なわれると指摘する。グラフや地図をいかにエレガントに見せるかにこだわったつくりになった。奥山氏は、ビッグデータ活用の第1歩として「まずは可視化から」と話した。
中国では、例えば都市交通の改善に生かされている。浙江省杭州市では、自動車やバス、タクシーの運行情報や混雑状況のデータ、道路に設置された監視カメラの画像などのビッグデータを解析し、信号の制御に生かしたり、以前より10%の混雑緩和を達成したりと実績を挙げている。また市内の交通状況はグラフや地図で可視化され、市の局舎のダッシュボードに表示されている。
日本ではSBクラウドを通じて、2018年末までにAlibaba Cloudが持つ150以上のプロダクトが展開される予定だ。