宗風さんも「喜んでサインをさせていただいています」
実は日本刀は、刀鍛冶がひとりで完成させているわけではない。
宗風さんによると、日本刀の制作は完全分業制で、刀鍛冶、研ぎ師、鞘師、塗師、金工師といったそれぞれの専門の職人が関わって、一振りの刀が完成する。宗風さんは、刀の刀身に「龍」や「梵字」等を彫る「刀身彫刻師」と、鐔(つば)や目貫といった金具を作る「装剣金工師」という専門の仕事を兼ねている。
刀鍛冶ではないが、日本刀彫物師・装剣金工師として、日本刀関連の図録に名前が載る機会が多く、サインを求められることはしばしばあるそうだ。
女性にサインを求められることに関しては、
「なんだか気恥ずかしいのですが、そうやって刀の職人を応援してくださることがありがたく、喜んでサインをさせていただいています」
と話していた。